高知県の北部中央に位置し、四国山地の中央、吉野川上流域にあたる自然豊かな「本山町」にて設計中の庁舎計画。2019年10月にプロポーザルにて選定となり、現場監理が進行中。
建物はコンクリート造3階建て、正方形平面、均等グリッドの構造計画。ブルータルな躯体表現と地域産木材を使用したトータルデザインにて、今後予想される行政組織改編へのフレキシブルな対応力と共に、建物のどこからでも周囲の自然が眺められる開放的な庁舎を目指す。
プロポーザル要項では3000㎡の要求であったが、提案時にコストコントロールを行い、2700㎡にて提示。基本計画&基本設計中の庁舎建設等検討委員会とのディスカッションにて、スムーズな職員連携や開放性を確保しつつ、必要な部署や面積、諸室数などを徹底的に討議し、基本設計終了時には2400㎡を下回る規模へとシェイプアップした。面積だけではなく、基本設計の段階から実施設計と積算を見据え、各副資材までも流通規格寸法を採用、これに伴う構造/設備を含めたデザインコントロールを徹底し、コンクリート造による仮設費の低減なども可能にしている。1階に窓口対応の多い課、2階に行政/事業系の課や町長室、3階に議場/福利厚生エリアを配置。また、同階のライブラリーホールは、弊社が企画運営をおこなう町民ワークショップでの意見や要望を反映し計画されており、本山町を訪れた誰にでも、自由に利用してもらえる開放的なスペースとしている。北側のテラスからは、雄大な吉野川の風景を眺めることができる。
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